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有田焼の特徴とおしゃれな窯元・ブランドを徹底解説!

      2017/12/30

日本の代表的なやきものである有田焼。

名前は聞いたことがあっても、実際にどんなやきものを「有田焼」と呼ぶか方も多いのではないでしょうか。

この記事では、有田焼の特徴や歴史、焼き物好きのわたしがおすすめする有田焼の窯元やブランドをご紹介します!

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有田焼とは?

有田焼とは、佐賀県有田町一帯で生産される磁器のことです。

磁器とは、「陶石」と呼ばれる石を砕き、練った「磁器土」で形を作り、透明な釉薬をかけて高温で焼きあげたもので、中国、朝鮮半島で生産されてい

有田焼が作られ始めた江戸時代初期は、白い磁器に藍色の呉須絵の具で絵柄を描いた染付けの器が多く生産されていましたが、その後「古九谷」、「柿右衛門」と呼ばれる、華やかな赤絵、色絵で描かれた器が生産されるようになります。

他にも、献上用の極上品である「鍋島様式」、皇室に納めた「禁裏様式」と呼ばれる、豪華絢爛な彩り豊かなやきものがたくさん生産され、庶民から皇室まで広く日本人に親しまれていました。

現代でも、日本最大級の磁器の産地として多くの窯元、作家さんが有田に集まり、思い思いのうつわを作られています。

 

有田焼の歴史

有田焼の歴史は日本における磁器の歴史といっても過言ではありません。
中国や朝鮮半島で焼かれていた磁器が日本で作られはじめたのは17世紀の有田であるといわれています。

豊臣秀吉による朝鮮出兵の際に、肥前国(今の有田周辺の地域)の領主であった鍋島直茂が磁器の職人であった李 参平を日本に連れてきました。
李 参平は有田東部の泉山で白磁石を発見し、磁器を生産しました。
これが有田焼の始まりだと言われています。

当時は現在の伊万里の港から出荷されていたことから「伊万里焼」と呼ばれていましたが、明治以降は有田地区の製品を「有田焼」、伊万里地区の製品を「伊万里焼」と区別するようになり、「有田焼」という名が世間一般的になったようです。

 

おすすめの有田焼の窯元、ブランド一覧

有田には数え切れないほどの窯元、作家さんが存在しますが、そのなかでも若い世代に人気のある、モダンでおしゃれな有田焼の窯元、作家さんをご紹介します。

jicon(今村製陶)

創業350年の今村製陶がデザイナーに大治将典氏を迎えて立ち上げた磁器ブランド。

今村製陶は平戸藩の御用窯であった今村家から子孫が独立し立ち上げた製陶所です。
有田焼の原料として昔から使われている天草陶石を利用した白磁の技術を活かし、現代的な日用の器を作っています。

長い歴史の中で研ぎ澄まされた製陶の技術で作られるうつわたち。
洗練されていながらもどこか温かみがあって、飾らない日の常うつわとして長く重宝できそうです。

 

2016/arita

「2016/arita」は有田焼の400周年の記念事業として立ち上げられたブランドです。

クリエイティブディレクターの柳原照弘氏とオランダのデザイナーであるショルテン&バーイングス氏がプロデュースし、佐賀県にあるの窯元と、16人の国内外のデザイナーたちがタッグを組んで、モダンな有田焼のかたちを提案してます。

徳永製陶と外国人デザイナーのコラボレーション。
子どもにとっての大皿が大人にはサイドプレートになったりと、大人でも子供でも、アジアでもヨーロッパでも使えることをコンセプトに作成されたとのことです。
水たまりみたいなデザインのプレートがかわいい。

デザイナーの藤城成貴さんと錦右エ門陶苑がコラボした作品。
機能的で和食でも洋食でも使える形状のうつわです。
スタッキングできて便利。
オランダとのコラボレーションということもあり、和というよりも洋よりのうつわが多い印象です。

 

KIHARA

有名なデザイナーとのコラボレーション作品をたくさんプロデュースしている「キハラ」
一つの会社が作っているとは思えないほど幅広いデザインのうつわを製作しています。

写真はグラフィックデザイナーの佐藤晃一氏がデザインした「オアシス」シリーズ。
ランダムな水玉がおしゃれ。

 

博報堂デザインの取り締まりでもある大御所、永井一生氏がデザインした「薔薇の香りシリーズ」。
シャープな形とラインが個性的。壁に飾っておきたくなるようなかっこいいうつわです。

日常使いしやすいカジュアルなうつわも販売しています。
ほどよい上品さが食卓をワンランクアップしてくれそうです。

 

皓洋窯

親子二代で作陶されている「皓洋窯」さん。
ひとつひとつ職人さんが手書きする染付が人気の窯元です。

使っている呉須も筆の太さも作品によって変えて描かれる模様はどれも美しく、でもどこかやしさしいタッチで、見ててほっこりします。

 

洋風、和風でもどちらでも使える汎用性の高さも魅力的。
個人的にはこのどんぶりの「染付みかん割」模様がお気に入りです。

 

後藤定山窯

昭和30年から有田で作陶を続ける後藤定山窯さん。
クラシックな有田焼の模様を現代の食卓にも馴染むようにアレンジした作風が特徴的です。

多種多様な模様が描かれたうつわたち。
日常づかいのうつわとして大活躍してくれそうです。

 

そうた窯

平成9年に創設された比較的新しい窯元である「そうた窯」。
古典柄をモダンテイストにアレンジした独創的な文様を考案しています。

写真はそうた窯でも一番人気の花弁柄。

ほかの文様もありそうでない、個性的なものがいっぱいです。

 

李荘窯

有田焼の窯元の中でも高い人気を誇る李荘窯さん。
江戸時代に描かれた絵柄に新しいアレンジを加え、繊細な筆つかいで染付したうつわが魅力的。
淡く、水彩画のようなタッチが上品でありながらもかわいらしくもあり、お高く止まっていないところが素敵ですね。

 

水谷和音 さん

天草の磁器土を使い、花をモチーフにしたかわいらしい磁器をつくられている水谷さん。
かわいらしいフォルムですが、渋い色合いでかわいらしくなりすぎず、呉須で描かれた伝統的な有田焼とも不思議とマッチします。

写真は箸置きたち。お花の箸置きが本当に可愛い!
これからどんどん人気の出てきそうな作家さんです。

 

陶磁工房一朶

有田で学び、長崎で作陶されている「陶磁工房一朶」さん。
シャープなラインででりながらも、どこかあたたかみのある磁器をつくられています。

まるでヨーロッパのアンティーク食器のような雰囲気のマグカップたち。
一見スタンダードにめてもどこか独特な雰囲気があり、主張しすぎない個性が魅力的です。

六音窯

長崎県の大村市で作陶されている六音窯さん。
こちらは長崎の作家さんとしては珍しく、磁土ではなく、陶土を使った土の素材感を活かしたうつわをつくられています。

陶器ではありますが、洗練されたシンプルなフォルムは有田焼のうつわと相性よしです。

 

いかがでしたか?

長い歴史を持ちつつも、時代の変化に合わせて柔軟に姿を変えている有田焼。
ぜひ、皆さんもお気に入りの窯元や作家さんを探してみてください。

以上、「有田焼の特徴とおしゃれな窯元・ブランドを徹底解説!」でした。

有田陶器市の参加レポート

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